2009.06.29 [ 院長ブログ ] 降りますね
降りますね
こんにちは、皆さまいかがお過ごしでしょうか?。いい天気が続いているなーと思いきや、今朝は凄く雨が降りますね。ようやく梅雨らしくって、ところでしょうか。
今日は、学術的なお話を少々…(珍しいですか?笑)
角膜内皮細胞ってご存知ですか?角膜内皮細胞とは角膜の一番内側にある一層からなる細胞で、厚さは約5~10マイクロメートル、六角形の細胞がシート状に並んでいます。角膜内の水分量を調節しているポンプみたいな働きをしている細胞です。
この細胞が極端に減少したり働かなくなると角膜が腫れてしまい水泡性角膜症という状態になってしまいます。この疾患は視力低下や目の痛みを伴いなかなか軽快しない厄介なものです。
通常角膜内皮細胞数の正常値は2000~2500個/1平方ミリメートルです。500個を下回ると水泡性角膜症が発症するといわれています。
この細胞は加齢とともに少しずつ減少しますがその他に細胞を減少させる原因としましては、、長期のコンタクトレンズ装用、外傷、虹彩炎や角膜炎などの炎症性疾患、白内障などの眼科手術などがあります。一度減ってしまった細胞は再生することはありません。
この中で一番問題なのはコンタクトレンズです。コンタクトレンズを長い期間使用しているといつの間にか角膜内皮細胞が極端に減少してしまいます。10年以上コンタクトを装用しておられる方は一度、この角膜内皮細胞数を評価した方がいいかも知れません。ハードコンタクトよりソフトコンタクトの方が減少しやすいといわれております。
細胞数が2000個を大きく下回った場合、コンタクトレンズの使用は中止したほうがいいと思われます。細胞数が少なすぎると白内障の手術などが受けられない場合もあります。
当院でも測定できますので、ご心配な方はご相談ください。?