院長ブログ

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2008.07.01 [ 院長ブログ ] はやり目のお話

はやり目のお話


最近、はやり目の患者さんが若干増えてまいりました。はやり目はウイルス性の結膜炎で、周りの人への感染力が強力です。                              

よくあるはやり目の種類としては                                   

1)流行性角結膜炎 アデノウイルスが原因です。感染後1~2週間の潜伏期間後発症します。症状は充血、目脂、ゴロゴロ感、耳の前のリンパ節の腫れや痛みが見られます。症状は1~2週間で治まります。                                

2)急性出血性結膜炎 エンテロウイルスが原因です。流行性角結膜炎とは対照的に潜伏期間は約1日です。また治るまでの期間もとても短いです。症状は流行性角結膜炎と似ておりますが最大の特徴としてはその名の通り白目に出血を伴います。       

印象としてはバタバタと発症してサぁ~っと治っていくて感じです。別名アポロ病ともよばれていてアポロが月にいった1969年に流行しウイルスが確認されたからといわれております。

これらウイルス性結膜炎の治療ですが実は点眼などのお薬は効きません抗菌剤や消炎剤の点眼を処方しますがこれは点眼を使っていた方が若干経過が楽になることやはやり目の合併症である角膜炎の予防につながるからです。               

じゃあどうやって治すの?という疑問が涌いてきますよね! ハイ、それは治る日を待つしかありません。しかし必ず治りますのでご安心を!

次に感染についてですが、主に接触感染です。その感染力は強力なので学校伝染病第三種に指定されています。                                  

よく患者さんより眼帯してれば大丈夫では?と聞かれますがウイルスは体中に居ますので目だけ塞いでも感染は予防できません。はやり目になったら人ごみには行かずに自宅でじっとしているのが一番です。ご家庭内での感染予防としてはお風呂は最後にしてください。洗面所のタオル掛けのタオルは感染源になりやすいので患者さんは触れないようにしましょう。洗濯物は一緒でも大丈夫です。ご家族全員で手洗いを強化しましよう。

家族内感染では先ずはお子さま、次にお母さま、最後にお父さまの順番が多いようです。また小さいお子さまが発症した場合お母さまはある程度覚悟されていたほうがよろしいかと思います。                      

?実は私も研修医の時に患者さんより流行性角結膜炎を頂いたことがあります。不謹慎ではありますが『思いもよらぬ臨時長期休暇だ!』とレンタルビデオとビールを買いためて自宅安静に臨んだのですが、目がゴロゴロしてビデオ鑑賞など出来ないし、ならばと飲んだアルコールは余計にゴロゴロしてしまう始末で…        

そういえば患者さんにも『飲まんほうがいいですよ~』って説明してたな~なんて後から思い出したりしてました(笑)

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