院長ブログ

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2008.08.21 [ 院長ブログ ] 白内障手術 手術時期について

白内障手術 手術時期について


当院では白内障の日帰り手術を実施しております。今日はその手術を受ける時期についてのお話です。

患者様よりどれくらい視力が落ちたら手術なの?と良くご質問をうけますが、実は特に決まってはおりません。『視力が低下して日常生活に支障をきたすようになったら』と私はご説明することが多いです。白内障は急に手遅れになることなどはまずありませんし、進行しても生命に危険を及ぼす可能性もないこともその理由の一つです。

そもそも視力検査とは自覚的検査ですので同じ視力でも不自由に感じる方と感じない方、個人差がとても大きいのです。同じお風呂に入っていても熱いという人とぬるいという人がいるのと同じですね。

またその方の生活様式によっても不自由さは大きく違ってきます。例えば同じ0.7という視力でもほぼ寝たきりのご高齢の方であれば不自由はあまり感じないでしょうし、逆に職業運転手の方であればかなり不自由でしょう。

ゆえに白内障の手術時期はその方によって変わってきます。

やはり目安としては今までの日常生活に支障をきたしたら手術を検討するというのが一番わかりやすい指標かと私は考えます。しかしながらあまりにも視力不良の場合には私の方から手術をご提案する時もあります。

早めに手術を受けることも可能ですし最近での白内障手術は安全性も成功率もかなり確立されています。しかし手術によって水晶体を人工眼内レンズに入れ替えた場合、ピントあわせの機能がもともとのそれより劣りますのでかえって見づらく感じることもあります。

手術を受ける利点と欠点それに対しての現在の見え方の不自由さとを良く比べてみて検討するべきだと私は思います。

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